ブログ|株式会社神楽樹

かぐらぎのBlog

作業中 ②

 

 安全第一で作業中です!

(・ω・)

コロナ

コロナウイルスによるパンデミックも、気が付けば1年を過ぎました。
やっとワクチン接種も始まっていますが、まだまだ終息には
長い道のりが必要なようです。
私はフィリピンで面接し採用した者とは毎回、来日までに
Facebookのメッセージでやり取りを行います。
雑談が大半なのですが、日本語習得の近況報告や来日している先輩達の様子や
ルール、厳しさなどを事前に伝えて来日後、少しでも早く環境に溶け込んでほしいと
考えています。
しかし、この状況下もう一年以上来日が遅れている実習生たちが5名おります。
「社長、いつ日本に行けますか?」
メッセージのやり取りをするたびに、彼らは悲痛に尋ねてきますが
私はその度に胸が締め付けられる思いになります。
フィリピンは世界でもいち早く厳格なロックダウンを行いましたが
あまりいい成果は上がっておりません。
厳格な故に仕事も出来ないので収入がなくなり結果、泥棒や強盗など
治安の悪化が激しいと聞いています。
一つ屋根の下に暮らす人数が多く、衛生環境が良くないうえ路上生活者も多い。
日本のような保険制度ではないので医療費がとても高く、体調が悪くても
病院に行けない。まさに悪循環のループの典型的状況のようです。
私はフィリピンのこの状況が理解できるからこそ
彼らが私に尋ねる声が重く感じられます。
私はワクチンに大きな期待を寄せています。
一日も早く元通りの世界になり、彼らと再会できることを強く強く望んでいます。

助け合いの文化(??)

フィリピンでは、困っている人がいたら皆で助け合うという素晴らしい文化があるそうです。
家族みんなで助け合い、一つ屋根の下で暮らす。誰かが困っている時には
お金や手を差し出す・・・。私のモノはあなたのモノ。
初めて聞いた時には、素晴らしい文化だと思ったのですが、
よくよく深く知っていくと??が出てきます。(笑)
助けられる人は助けられっぱなし。大した努力もせず、助けを求める、ねだる。
3年の実習期間が終了し、一時帰国した(2年の契約延長をしたので、日本に戻ってくる)
当社の実習生から帰国1か月後には、こんな電話がかかってきました。

実習生「社長、いつ日本に帰れますか?もう早く日本に帰りたいです。」
__「お前、まだ帰国して1ヶ月やん。まだ確定してないけれど、組合から3か月か
____4か月て言われてたやん。」
実習生「はい。でも、フィリピンにいたらお金が無くなります。」

私はすぐに彼の現状が理解できました。
日本帰りの彼は、フィリピンの友人からすれば、お金持ちになって帰ってきた人間なのです。
3年ぶりの再会でもあるので帰国後、毎夜毎夜飲みに誘われるのです。
もちろん、ある人がない人を助けるので彼は・・・(笑)
助け合うというと聞こえがいいですが、実際はタカリのような状態です。
数か月後、無事に戻ってきた彼はこう言いました。
「やっと帰ってこれました。日本でよりも、フィリピンでの方がお金を使いました。
_もうフィリピンに戻りたくありません。」
ここまでの文章でお気づきでしょうか?
フィリピン人の彼が、日本に「帰り」たいと言い、フィリピンに「戻り」たくないと
言っている事に。

フィリピンのガードマン

当社の実習生の2期生ニニョはガードマンの仕事をしていたそうです。
フィリピンはガードマンがとにかく多い。
ホテルはもちろん、スーパーや少し大きめな個人商店、マンション入り口にも。
治安の悪さもあるだろうが、こうやって無理やり雇用を進めている
気がするくらい多い。ホテル、スーパーなどの大型施設のガードマンは
ショットガンを携帯している。ニニョはマンションの入り口と銀行の
警備をしていたそうです。マンションの入り口の警備と言っても、
正直スルーパスなので、実質、扉の開閉が仕事の人間自動ドア状態。
一日がとても長かったと言っていました。
そういった警備では拳銃などは渡されず、制服と警棒のようなものが         ★警備中のニニョ★
支給されるそうなのですが、治安の悪いフィリピンでそれでは到底警備などできません。ニニョも銀行の警備中に強盗が来たことがあるそうです。

私「お前、その時どうした??相手は拳銃を持ってた?」
ニニョ「持っていました。私は逃げました。めちゃめちゃ怖い。」
私「(笑)(笑)そりゃそうや(笑) でも、お前それじゃ警備の意味ないやん(笑)」

今では笑い話で済むのですが、比較的安易に拳銃が入手できる国の治安は
やはり恐ろしく、それと同時に外国人が口をそろえて言う
「日本の治安の良さ」は素晴らしいものなのだと再認識します。

彼らの仕事

初めての面接時、私は皆に同じ質問をしました。
「日本に来て、辛い時や納得がいかない事があった時、貴方はどうしますか?」
ほとんどのフィリピン人はこう答えました。
「仕事なので我慢します。」
この時、私は絵に描いたような模範解答を皆が言うので
参考にはしていませんでした。
私の会社で働くフィリピン人の前職も実にバラエティーに富んでいます。
フィリピン実習生初採用の2名のうちの1人、ティルソは
造船所で、船のサビ取りの仕事をしていたそうです。
毎日、毎日、電動サンダーでサビを削る作業をしていました。
毎日、毎日、ずっとサンダー掛け。この仕事を1年続けたそうです。
ご存知の方もおられるでしょうが、電動サンダーを数時間続けると振動で
腕の感覚は麻痺し、握力はなくなります。
鉄粉、埃が飛び散るので防塵マスクをするのですが、息苦しくなってきます。
彼はこの仕事の契約延長を勝ち取り、1年続けたのです。
「仕事を辞めたり、変えようとは思わなかったのか?」
「辞めたかったです。でも、辞めたら仕事がありません。だから我慢しました。」
彼との会話の後、私は気が付きました。
「仕事だから我慢する」は、模範解答で答えたのではないのか?という事。
そしてもう一つ。
正直、鬱陶しく感じていた路上の物売りも、この国では
彼らにとって数少ないチャンスの中で手に入れた仕事なのだという事。

口数は少ないけど、実はとっても明るく頑張り屋さんのティルソ

✋衣服争奪ジャンケン✊

ご存知の通り、フィリピンは年中暑い(暖かい)国です。
なので、フィリピンから来る彼らは、暖かい冬用の上着などは持っていません。
弊社では、スタッフやその友人などから着なくなった衣服をお譲り頂き、実習生に
提供しています。身体の大きいのから小さいのまでいますので、サイズが合わない
事はなく、すべて有効に使わせて頂いております。
そんな沢山の衣服を皆で分けているうちに、数名が気に入ったデザインの服が必ず
出てくるのですが、その時に行われるのがジャンケンです。
とても熱量のあるジャンケンになります。(笑)
勝った者は「イェーイ!」とガッツポーズをし、すぐに服に袖を通します。
が、いざ着てみるとサイズが合わない・・・。
そんな時はまたジャンケンのやり直し(笑)
子供服やおもちゃも頂くのですが、その場合はフィリピンに残っている実習生の
家族や子供に送っています。
弊社では毎年、実習生を受け入れております。
皆さまのご支援のもと、今日も彼らはがんばっております。
いつもありがとうございます。
もし、不要になった冬用衣服がございましたら、お声掛け頂けると幸いです。
そして図々しくも、これからも彼らにご支援、ご声援のほど宜しくお願い致します。

衣類争奪ジャンケン開始‼                袖短いやん(⦿_⦿) 

ありがとうございました。<(_ _)>

㊗スピーチコンテスト 🏆最優秀賞受賞🏆

やりました!!

先日、お伝えさせて頂いた戸田みらい基金様主催の第一回外国人技能実習生による
日本語スピーチコンテスト本選に出場し、✨最優秀賞✨を受賞させて頂きました。


・・・・・・・・・・・・・・・・・
全国86名の応募者の中でスピーチコンテスト本選出場は10名。
日頃、あまりほめない私ですが、さすがにこの快挙は・・(笑)

本当におめでとう~ ロメル! :.゚ヽ(´∀`。)ノ゚.:。 ゜

君が私の会社にいてくれて、本当に幸せだ!!

職歴と同居家族の多さ

履歴書に目を通すと、家族の多さ、職歴の多さにビックリします。
前にも書かしてもらいましたが、これが普通なのです。
職歴が多いのは日本のような雇用制度ではなく、すぐに契約を打ち切られる事が
多いこと、人口に対して仕事が少ない事等が原因だと思われます。
で、結局のところ仕事の取り合いなので、なんでもやりますという事になります。
(これが前に書かせて頂いた、出来ますアピールに繋がっていると
思っています。)
もちろん、国の問題ではなく飽き性な国民性の可能性もありますが(笑)
同居する家族が多い理由はすぐにわかりました。
家族一緒に暮らさないと、とても生活が維持出来ないからです。
これまでに数回、フィリピンへ行って感じている事ですが
電化製品等のモノに関しては、そこまでの安さは感じていません。
海外からの輸入品が多い事も影響しているかもしれません。
が、マッサージや、散髪といった人件費が主たるサービス業は
すごく安いと思います。
人件費=スタッフの収入という事になるので、一般のフィリピン人の収入が
低くなるのは当然です。
物価が高いのか、人件費が低いのかはわかりませんが、ここに
フィリピンでの生活の難しさがあるのではないかと考えています。

チケットの値打ち

面接時に「どうして日本で働きたいか?」の問いには
例外なく皆、「お金」と「家族の為」を理由に上げます。
当たり前ですよね。でなければ、わざわざ異国に行って働く訳がないのですから。
この時、私の会社での採用予定数は2名、面接応募者の人数は28名でした。
面接会場へ集まるのは、当然皆自費です。
バスで数時間、船で1日、飛行機でなんて人もいます。
お金を稼ぎたいから面接に来ている彼らは、お金を使ってやってくるのです。
なので、彼らの必死さは語らずともひしひしと感じられます。
10回、20回と面接に来る者もザラにおります。
そして、その交通費用も借金して来るのがほとんどなのです。
もし採用が決定しても、そこから約4~5ヶ月は入寮し、日本語とルールを
習得しなければいけません。当然この間、仕事は出来ませんので
これまた借金。聞けば日本に来るまでに作る借金は、日本円でだいたい
3~40万円ほどのようです。彼らがそこまでして手に入れようとしている
日本行きのチケットとは彼らにとって、それだけの価値なのだという事です。

面接

前日にフィリピン入りしてから、マイナスイメージを持ったまま臨んだ面接でしたが
面接会場に到着した瞬間、整列したフィリピン面接者が一斉に
「おはようございます!!」
この表現が適切かわかりませんが、本当に軍隊のようでした。
現地送り出し機関より、当日参加者の履歴書を受け取り、面接進行の流れを
説明されました。5人一組で面接し、最終に絞り込んだ人数で再度面接をして
決定するという流れになっていました。
よくありがちな面接の質問をし、これまたありがちな返答をしていくのですが
その時に気が付きました。
「あれ?えらい行儀いいな。」「恥ずかしがり屋が多い?」
「もっとグイグイこないの?」
当然面接ですので、彼らも猫を被った面接用の彼らなのでしょうが、
物をグイグイ売り込みに来る、ねだる、のイメージを持ったまま面接に挑んだ私は
この時、なにか拍子抜けしてしまいました。
【面接の様子】