かぐらぎのBlog

月別アーカイブ: 2021年10月

誤解 ③

②、③で挙げたフィリピン人だけに怒る事や、面倒くさい仕事を
押し付けられるといったことは、完全に彼らの被害妄想です。(笑)
これだけは私の会社の自慢なのですが、私の会社の人間に国籍や立場で
差別する人間はひとりもおりません。これは断言できます。
単純に間違っているから怒られたり、仕事の技量に応じた作業をさせられているだけです。
仕事の技量が上の人間が作業をし、技量が下の人間が材料運びや先輩の補佐をする。
ごく普通のことなのです。そして、そこに国籍は全く関係ないのです。
実際、実習生より後に入社している日本人も同じことをしているのです。
しかし、なぜかそこには目がいかず、自分がしんどい事をした事だけに不満を募らせます。
こういった誤解なのですが、当然日本人側は全く気付いていません。
日本人にとってはいわゆる修業期間としては当たり前と考えるからです。
なにかのきっかけでトラブル(大小関わらず)になり、表面に出てきて
初めてそこに誤解があることに気が付くのです。

誤解 ②

現地送り出し機関や受け入れ機関が実習生達の来日後、トラブルがおきないようにと
一生懸命日本のルールや仕事への心構えを教えてくれているのですが
どうもこれが、「とにかく日本人の言う事に従わないといけない」と
どこか卑屈な受け取り方をしている場合があるのです。
1.日本人(上司)のいう事に従いなさい→フィリピン人はなんでも我慢しなさい
仕事を指示された時、それが理不尽に感じる事はみなさんも経験があるはずです。
その理不尽も自分の経験値や立場があがり、今となればその必要性を
理解出来たりすることもあれば、いまだに理解できないものもあると思います。
例えば、芸の道や相撲などの付き人のような下積み、俗にいう修業は
彼らには理解し難い不必要なものと感じるのでしょう。
彼らは直ちに直結しない事や、合理的ではない事を不必要(無駄)と考える場合があります。
毎日使う道具を洗う→明日もまたすぐ汚れるのに意味がないことをさせられる
毎日掃除をする→掃除するほど汚れていないのに掃除させられる
作業中、道具などを取りに行くよう指示する→あなたが行った方が近いのに行かされる
こういった事を不必要(無駄)と考えた場合、
日本人がフィリピン実習生に無駄なしんどい事をさせていじめている
しかし、来日前に「日本人の言う事に従いなさい」と言われているので
フィリピン人はいじめられているが我慢して従わなければならない。と解釈してしまい
予想もしていなかった誤解が表面には現れず、
彼らの胸の内だけでひっそりとくすぶり始めるのです。